グランドスラム第1戦の全豪オープンが開幕し、1週間が経過しました。
荒れに荒れた前半戦の結果と、ベスト8に残った選手達を詳しく見ていきましょう!
ドロー
前半戦振り返り
1~3回戦
今大会は、かなり荒れましたね。
1回戦終了時では(13)ベレッティーニ・(17)ムゼッティ・(21)チョリッチ・(26)ケツマノビッチの4名しか負けなかったので、近年ではかなり番狂わせは少なかったように感じます。
ところが、大会3日目、2回戦で(1)ナダルが破れると、続く4日目には(2)ルード・(8)フリッツ・(12)ズベレフ・(14)カレー・(23)シュワルツマン・(30)フォキナの6人ものシード選手が破れ、ボトムハーフの勝ち上がり選手がほとんどノーシード選手になります。
そして3回戦でもその流れは続きます。(7)メドベデフが(29)コルダに敗れ、(11)ノーリーもノーシードの伏兵・レヘチカ相手にフルセットの末敗退。
4回戦(ベスト16)に進んだ選手の内、シードを守ったのは(3)チチパス・(4)ジョコビッチ・(5)ルブレフ・(6)アリアシム・(9)ルーネ・(10)ハルカッチ・(15)シナーの7名でした。
4回戦(トップハーフ)
4回戦では、(18)ハチャノフが(31)西岡をストレートで下し、自身初の全豪ベスト8進出を果たしました。
ハチャノフはパリマスターズ優勝のイメージが強くて、爆発力のあるタイプのように思われがちですが、全仏・ウィンブルドンでもベスト8、全米ではベスト4にも進出しており、GSでは非常に安定した成績を残しているといえますね。
(7)メドベデフを破ったコルダは、その勢いのまま(10)ハルカッチと対戦。ファイナルセットスーパータイブレークにまでもつれる接戦を見事制し、グランドスラム初のベスト8進出を決めました。
前哨戦のアデレード1では、ジョコビッチ相手にマッチポイントまで迫る素晴らしいプレーでファンの期待を上げましたが、それをしっかりモノにしました。
(3)チチパスは(15)シナーと対戦。昨年の準々決勝で対戦した際はストレートでチチパスが勝利しましたが、今回はフルセットまでもつれ込みました。
結果、チチパスが勝利を収め全豪4度目のベスト8進出を果たしました。チチパスは全豪とかなり相性が良いので、今回はどこまで行けるのか、見ものですね。
(21)チョリッチ・(11)ノーリーを破り4回戦まで進出してきたノーシードのレヘチカは(6)アリアシムと対戦します。
チェコのレジェンド・ベルディヒを彷彿とさせるレヘチカの勢いはアリアシムにも止められず、セットカウント3-1でレヘチカが勝利。自身初のGSベスト8進出です。
4回戦(ボトムハーフ)
昨年末のパリマスターズで一気に名を上げた(9)ルーネは(5)ルブレフと対戦します。
対戦成績はルーネから1勝0敗で、試合前にもかなり強気の発言をしていたルーネですが、ファイナルセットスーパータイブレークの末、ルブレフが勝利。2年ぶり2度目の全豪ベスト8に進出しました。
怪我が危ぶまれる全豪の絶対王者・(4)ジョコビッチは地元の23歳・(22)デミノーと対戦です。
これが初対戦、更に怪我もあると、デミノーへの期待はかなり高かったですが、圧倒的実力差でジョコビッチがストレート勝利。今日は足は痛くなかったようです。13度目の準々決勝進出で、10度目の全豪制覇なるかといったところですね。
荒れたドローを勝ち上がってきたアメリカのノーシード、シェルトンとウルフが4回戦で対戦します。
かなり競った試合を制したのは、20歳のシェルトンでした。これが自身初のGSベスト8になります。最近は欧州の選手ばかりが活躍していますが、テニス大国アメリカの復権もあるかもしれないですね。
いぶし銀の活躍を見せる(24)アグートは、昨年アルカラスを倒し話題になったポールと対戦します。
これまで3勝1敗と対戦成績はアグートがリードしていましたが、今回はポールが勝利を収め、自身初のGSベスト8を達成しました。
準々決勝
第1試合 (18)ハチャノフ vs (29)コルダ
準々決勝第1試合は世界ランク20位のハチャノフvs31位のコルダになります。
これが4度目の対戦で、対戦成績はコルダが2勝1敗とリードしています。さらにその2勝はどちらもハードコートでの対戦です。
ですが、GSでの対戦は2021年ウィンブルドンのみで、その時はハチャノフがフルセットの末勝利を手にしています。
また、4回戦のハチャノフはストレートで勝利したのに対して、コルダは5セット戦っています。そのあたりの体力的な要素も考えると、どちらが勝つかはなかなか難しい勝負になりそうです。
どちらが勝っても全豪初のベスト4です。いい勝負が見れることを期待しておきましょう。
第2試合 (3)チチパス vs レヘチカ
第2試合は、シードをきっちり守っている世界ランク4位のチチパスと、世界ランク71位のレヘチカの対戦です。
対戦成績は1勝0敗でチチパスがリードしていますが、今大会のレヘチカは一味違います。
ここまで21シードのチョリッチ、第11シードのノーリー、第6シードのアリアシムを立て続けに破っている勢いがあります。
この勢いをここでチチパスが止められるのか、はたまたレヘチカがこの勢いのまま突っ走るのか。注目の1戦になりそうです。
(おそらく)第3試合 シェルトン vs ポール
大会10日目は試合時間が発表されていないですが、おそらくビッグネーム同士の対戦になるジョコビッチvsルブレフ戦がナイトマッチに組まれると思われますので、第3試合はシェルトンvsポールの試合になると思います。
両者はこれが初対戦ですが、ランキング的にも経験値的にもポールのほうが高いので、順当にいけばポール勝利となるのでしょうが、そう簡単にはいかないのがスポーツの面白いところですよね。
これに勝てば初のベスト4、ランキング的にもかなり大きな戦いになります。ポールが先輩の意地を見せるのか、シェルトンが若手の勢いで押し切るのか、こちらも注目していきたい試合です。
(おそらく)第4試合 (5)ルブレフ vs (4)ジョコビッチ
全豪10度目の優勝を狙うジョコビッチと、これまでGSベスト4進出は一度もないルブレフの対戦です。
対戦成績的には2勝1敗でジョコビッチがリードしています。また、過去2度のハードコートでの対戦はジョコビッチが勝利していますし、回数を重ねるごとにどんどん勝てなくなるのがジョコビッチという選手です。
それに加えて、ルブレフは比較的テニスが単調ですし、よっぽどのパワータイプでない限りストローカーに対して非常に強いのがジョコビッチです。
考えれば考えるほどジョコビッチが勝つ気しかしてこないですが、ケガの状態もまだわからない状況です。正直ジョコビッチに優勝してランキングも1位に戻ってほしい気持ちもありますが、ルブレフにも頑張ってほしいですね。
まとめ
20歳のシェルトン、21歳のレヘチカ、22歳のコルダと、ズベレフやメドベデフの世代(いわゆるネクストジェン)のさらに下の世代の活躍が目まぐるしくなってきましたね。
この勝ち上がったメンバーを見ていると、今シーズンはこんな感じでノーシードの選手たちが大いに活躍する年になるのかなと思ったりもします。
そして、いまだに最前線で戦い続けるジョコビッチの異常さも痛感しますね。この全豪の優勝で世界ランク1位返り咲き、全豪10度目の優勝、GS22勝で最多のナダルと並ぶ、タイトル数93でナダル超えと、いろいろ懸かった大会です。
若手の活躍もうれしいですが、個人的にはもうちょっとジョコビッチにも頑張っていってほしいですね。
といったところで、今回はここまでです。また、別の記事でお会いしましょう~
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