いよいよ南米クレーシーズンも最終戦・リオオープンが開幕します。先週は復帰戦ながら優勝を果たしたアルカラスは、今週も優勝できるのか?
また、ドーハ、マルセイユでもATP250が開催されます。ルブレフやメドベデフ、ハルカッチなどが参戦するこれらの大会を制したのはいったい誰でしょうか。早速見ていきましょう!
【ATP500】リオデジャネイロ【リオオープン】
ブラジルのリオデジャネイロで開催されるATP500大会です。この大会が南米クレーシーズンの最終戦となります。
また、地元ブラジルの元世界ランク21位、ツアータイトル4勝のトマス・ベルッチがこの試合を最後に引退となりました。2011年のマドリードでマレーを破ったり、リオ五輪でマレー兄弟を破ったりとブラジルのエースとして活躍していました。
35歳、いわゆるBIG4世代はトップ選手以外にもいい選手がたくさんいましたね。最近はその世代の選手が次々と引退しているので、かなり寂しくなってきました。
昨年のリオオープンはアルカラスが優勝しました。ディフェンディングチャンピオンとして臨むこの大会、結果はどうだったのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
第1シードのアルカラスは、フォニーニやバエズといったクレー巧者たちに苦戦しながらもなんとか決勝まで駒を進めました。
決勝で待ち構えるのは、先週のブエノスアイレスでも戦った第2シードのノーリーです。2週連続でトップ2シード同士の対決が実現しました。
アルカラスは先行するも、逆転を許し5-7 6-4 7-5でノーリーがリベンジを達成。ATP500初優勝を飾りました。
ノーリーはこれが5つ目のタイトル獲得で、クレーでは2つ目のタイトル獲得です。今年はこれが3度目の決勝で、かなり好調であることが伺えますね。どのサーフェスでも一定の強さを見せてくれていますし、今年はビッグタイトルを狙える位置にいるような気もします。
また、アルカラスvsノーリーはこれが6度目の対戦で、現状はアルカラスの4勝2敗です。対戦回数的には現状アルカラスのライバル的存在と言っても差し支えないかもしれませんね。
アルカラスは惜しくも敗れましたが、準優勝で300ポイントを獲得し、1位ジョコビッチとのポイント差は200と、かなり迫って来ました。
ジョコビッチはサンシャインマスターズに出場できないので、来週のATP500と、3月のマスターズ次第では再び1位奪還となる可能性も考えられます。
一応まとめてみると、来週のドバイ・アカプルコでアルカラスがジョコビッチより200ポイント多く稼げれば奪還。
ただ、例えばジョコビッチ準優勝・アルカラス優勝みたいな感じでちょうどポイントが同じになる場合だと、ビッグタイトルで稼いだポイントが多い方がランキングで優先されるので、それだとまだジョコビッチが1位のままです。
そしてアルカラスはインディアンウェルズで360ポイント(ベスト4)、マイアミで1000ポイント(優勝)という大きな失効があるので、意外と難易度は高いのかもしれません。
いずれにせよ、1位レースは今後大注目されるところだと思います。注目して見ていきたいですね。
【ATP250】ドーハ【カタール・エクソンモービルオープン】
カタールのドーハで開催されるATP250大会です。ATP250大会の賞金総額はだいたい70万ドル前後が多いのですが、この大会は140万ドルもあり、それだけメンバーが豪華になりやすい大会です。
過去の優勝者を見ても、BIG4を筆頭に、フェレールやツォンガ、ダビデンコといったレジェンドたちも名を連ねています。
昨年はバウティスタ アグートがバシラシビリを破って優勝しました。今年はいったい誰が頂点に立つのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
1回戦ではソネゴのマッチポイントを3度凌ぎ、準決勝ではレヘチカのマッチポイントを5度凌ぎ、さながら全盛期のような勝負強さを見せたマレーが決勝へ進出。
先週も優勝し、不調期から復活した第3シードのメドベデフと対戦します。
決勝まで数多くの逆転劇を引き起こしてくれたマレーでしたが、最後は力尽きメドベデフが6-4 6-4で勝利しました。
メドベデフが先週のロッテルダムに続いての優勝。これが17度目のタイトル獲得となります。ほぼハードだけで1位になったころの強さが帰ってきましたね。
こうなってくると、ハードでのアルカラスvsメドベデフが期待されますね。実はこの対戦は2021年のウィンブルドンの1回だけしかありません。
今年のサンシャインマスターズに期待しましょう。
一方惜しくも敗れたマレーですが、御年35歳、更には人工股関節という状況でこれほどの活躍をしているというのが信じられません。
最近ではフェデラー・ナダル・ジョコビッチがBIG3とひとくくりに呼ばれることも多いですし、実績的には彼らがずば抜けているのも事実ですが、一時期は彼らに並び立ちBIG4と呼ばれていたマレーの実力を見れて、とてもうれしく思います。
マレーの本番は芝シーズンだと思いますし、このプレーができれば再びのタイトル獲得も夢ではないと思います。底力、見せてほしいですね。
【ATP250】マルセイユ【オープン13】
フランス、マルセイユで行われるATP250大会です。欧州のインドア大会は先週のロッテルダムで一区切りとし、ドバイやアメリカ方面に移動する選手が多いので比較的穴場な大会になります。
昨年はルブレフがオジェ=アリアシムを下し優勝にしました。実はダブルスも出場し、単複優勝を成し遂げていました。今年はいったい誰が優勝するのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
ボトムハーフは地元フランスの60位ボンジがデミノー、クレシー、更には18歳の新星フィルツを破り、今年のプネーに続く2度目の決勝へ進出。
トップハーフを順当に勝ち上がってきた第1シードのハルカッチと対戦します。
地元の声援を受けて初めてのタイトル獲得を目指すボンジでしたが、結果はハルカッチから6-3 7-6(4)で、初優勝はお預けとなりました。
優勝したハルカッチはこれが5つ目のタイトル獲得となります。ハルカッチはツアーで決勝に進んだ時はほぼすべて優勝しており、唯一優勝を逃したのは昨年のカナダマスターズだけです。
勝負強いというよりは、調子がいい時にしか勝ち上がらないからというイメージが強いですが、ランキングポイントの獲得という意味では効率がいいかもしれないですね(笑)
ハルカッチはビッグサーブ&ネットプレーという最近では珍しいスタイルで、個人的にはかなり好きなタイプです。個人的には、優勝経験のあるマイアミや、ウィンブルドン等での活躍をひっそりと期待しています。
一方破れたボンジですが、今年に入ってツアー決勝まで駒を進めれるようになりましたね。ランキング的にも50位前後を安定しています。
どこかでタイトルを獲得できればグンと伸びる可能性は大いに考えられますし、しっかり注目して見ていきたいですね。
ランキング変動(TOP20)
今週のランキング変動です。大会には出場していませんが、ルブレフとナダルの失効でフリッツがランキングを2つ上げて自己最高ランキングの5位へ浮上しました。
フリッツが5位というイメージはあまり湧かないですが、インディアンウェルズ(1000)、東京(500)、ツアーファイナル(400)、ユナイテッドカップ(350)、デルレイビーチ(250)、イーストボーン(250)と、着実にタイトルを稼いでいます。
グランドスラムは全豪・全仏は2R、全米は1Rというとんでもない結果に終わっていますが、逆に言えばこれは伸びしろです。ここも伸びてくるとTOP4入りも可能性がありますね。
どこまで行けるのか、はたまたここから落ちていってしまうのか。ここからが正念場ですね。
まとめ
今週は、ノーリー・メドベデフ・ハルカッチが優勝に輝きました。先週からTOP20の選手たちがきっちりタイトルを獲得していて、上位の層が厚いというイメージを受けます。
試合内容も、マレーの人間離れした逆転劇や、ノーリーの意地のリベンジ等、とても面白い1週間でした。
来週はいよいよATP500、ドバイ・アカプルコの同時開催になります。
アルカラスの1位奪還なるか、はたまたジョコビッチの1位は続くのか、結果がとても楽しみです。
といったところで、今回はここまでです。ではまた、別の記事でお会いしましょう~
コメント