2022年全米オープンもベスト8が出揃い、いよいよ後半戦に突入です!
今回の記事では、前半戦の振り返りと、準々決勝の対戦を確認していきます。
優勝候補であった前年覇者のD・メドベデフが敗退し、世界ランク1位を争う競争も激しくなってきました!そのあたりも確認していきましょう!
ドロー
前半戦PICK UP!
前半戦(4回戦まで)での、注目の試合をいくつかピックアップしていきます!
1回戦 D・ガラン vs S・チチパス
1回戦から、まさかの大波乱です。第4シードのS・チチパスが、D・ガランに0-6 1-6 6-3 5-7で敗北を喫しました。
試合後、チチパスは「試合に入っていけなかった」と話しています。このレベルでもそんなことあるんですね…
チチパスは全米オープンで最高でも3回戦までしか進んだことがなく、相性が良くないとはいえ、そろそろ改善していかないとこれ以上ランキングを上げるのは厳しそうですね。
個人的には、そろそろ父親離れをした方がいいような気がしますね。チチパス自身の問題といより、チームの問題のような気もします。
一方、予選から勝ち上がり大金星をあげたガランは、続く2回戦も勝利。3回戦に駒を進めました。
今年のウィンブルドンでも3回戦まで勝ち上がっており、26歳にして努力が実を結んできたのでしょう。
特にこの試合はリターンのレベルがかなり高く、チチパスのサーブをものともしていませんでした。
リターン力が高い選手は、高身長でサーブが強力な選手が増えてきている最近のツアー環境では珍しいです。これからツアーで活躍していくと、面白くなっていきそうですね。
2回戦 J・ドレイパー vs F・オジェ=アリアシム
またもや波乱です。第7シードのF・オジェ=アリアシムが2回戦でイギリスの20歳、J・ドレイパーに4-6 4-6 4-6のストレートで敗れました。
ドレイパーは、カナダマスターズでチチパスを破りベスト8に入るなど、最近にわかに注目を集めていた若手です。
この1年でランキングも200位台から50位にまで上げてきましたが、同じイギリスのD・エバンスやC・ノーリーらはこの活躍に驚きはないと話しています。
左利きから繰り出される強烈なサーブとストロークでゴリゴリ押していくプレーは見ていて気持ちがいいですね。
続く3回戦ではけがでリタイアしてしまいましたが、今後の活躍も期待できそうですね。
3回戦 C・ルード vs T・ポール
第5シードのC・ルードと3回戦で戦うのは、第29シードのT・ポールです。正直この試合が前半戦で一番面白かったです。(笑)
結果はルードから7-6(3) 6-7(5) 7-6(2) 5-7 6-0でした。
2人とも正確なストロークで相手を追い詰め、ネットでフィニッシュという、お手本のようなプレーをしていて、とても上手いなと思いました。
カナダマスターズでアルカラスを破って以降、ポールに注目している方も多いと思います。
ポールは1、2回戦もフルセットでの勝ち上がりだったので、ファイナルセットでは体力が尽きたような感じでしたが、プレーの質は本当に高かったです。
このプレーを続ければ、まだまだキャリアハイを更新していけると思わされました。ポールの今後にも期待です!
準々決勝の対戦は?
(23)N・キリオス vs (27)K・ハチャノフ
第1シードのメドベデフのブロックからは、第23シードのキリオスが、第6シードのアリアシムのブロックからは第27シードのハチャノフが勝ち上がってきました。
キリオスは、ウィンブルドン準優勝以降、本当に落ち着いてプレーしています。いったい彼の中で何が変わったのでしょうかね。
弱点と思われていたバックハンドストロークも丁寧にコントロールしており、サーブ良しラリー良しネット良しと、ほぼ穴のないオールラウンダーと化しています。
ハチャノフは忘れられがちな東京五輪銀メダリストです。元トップ10プレイヤーが復活してきたといった感じでしょうか。
2018年パリマスターズを制した時などもそうですが、ノッている時には本当に手の付けられない選手です。このままの勢いでいってしまうかもしれないですね。
両者の対戦は2020年全豪が最後で、その時は2-6 6-7(5) 7-6(6) 7-6(7) 10-8の大激闘をキリオスが制しました。今回はどうなるか、楽しみですね。
(13)M・ベレッティーニ vs (5)C・ルード
第6シード、アリアシムのブロックからは第13シードのベレッティーニが、第5シードのルードはシードを守って勝ち上がってきました。
ベレッティーニは、けがからの復活といった感じですね。直近の全仏、ウィンブルドンンは欠場でしたが、昨年の全仏ベスト8、ウィンブルドン準優勝、全米ベスト8、今年の全豪ベスト4とかなり成績が安定しています。
今大会もフルセットにもつれることはあっても、きっちり要所を制して勝ってきています。メンタル面もかなり安定しており、今が全盛期かもしれませんね。
一方のルードはトップハーフで唯一シードを守った上位シードとなりました。クレーに強いプレイヤーなので、ハードではどうかなと思いがちですが、最近のルードはハードもかなり強いです。
特にバックハンドの精度がとても高くなっています。このレベルでもまだまだプレーの質が良くなっていくのを見ていると、自分も頑張ろうと思えますね(笑)
過去に5回の対戦がありますが、その内4回はクレーです。ハードでの対戦は2020年の全米でベレッティーニが6-4 6-4 6-2で勝利して以来です。
ハードではまだベレッティーニなのか、それともルードが勝利をもぎ取るのか、目が離せませんね。
(11)J・シナー vs (3)C・アルカラス
第8シードのハルカッチのブロックからは、第11シードのシナーが勝ち上がり、シードを守った第3シードのアルカラスとの対戦となりました。
この2人が準々決勝で激突することは予想していた方も多いのではないでしょうか。
2人とも強力なストロークでベースラインからも攻撃できる、アグレッシブなプレイヤーです。この対戦は今年に入って3度目になり、ライバル対決といっても差し支えないかと思います。
そんな2人の対戦成績ですが、2021年パリマスターズではアルカラスが7-6(1) 7-5で勝ち、今年のウィンブルドンではシナーが6-1 6-4 6-7(8) 6-3で、ウマグ(ATP250)ではシナーが6-7(5) 6-1 6-1で勝っています。
ハードコートではアルカラスが勝っているものの、今年はシナーが連勝中と、なかなか結果が読めないですね。
2人ともグランドスラムでベスト4に入ったことはまだありません。どちらが一歩先にベスト4に入れるか
、注目の一戦です。
(9)A・ルブレフ vs (22)F・ティアフォー
第7シード、ノーリーのブロックからは第9シードのルブレフが、第2シードのナダルのブロックからは第22シードのティアフォーが勝ち上がりました。
ルブレフはここ最近不調が続いており、ランキングもトップ10から陥落して心配していましたが、今大会で持ち直した感じですね。
1回戦のL・ジェレ戦、3回戦のD・シャポバロフ戦でフルセットをきっちり勝ち切ったのは大きかったのかなと思います。
最近のすぐに集中を切らすルブレフは今大会あまり見られず、しっかり試合に入りきっている様子です。
一方のティアフォーは、4回戦でナダルを倒してのベスト8となりました。
ティアフォーもノッてくると手が付けられない選手で、調子がいい時のストロークの威力はすさまじいものがあります。
男子シングルスでは唯一勝ち残っている地元アメリカの選手です。観客の声援を受けて、ますますパワーアップしていきそうですね。
この2人は、昨年の全米オープンの3回戦でも対戦しています。その時はティアフォーが4-6 6-3 7-6(6) 4-6 6-1のフルセットを制しています。
こちらも目が離せないカードになりそうです。
まとめ
1~8シードの内、シードを守ったのが、第5シードのC・ルードと第3シードのC・アルカラスだけという波乱の大会になりました。
誰が勝っても全米初優勝というこの状況で、いったい誰が勝利を手にするのか、非常に楽しみです。
そして、ルードとアルカラスには、今大会が終わった時点で世界ランク1位になる可能性があります。その状況がプレッシャーになって固くなってしまうのか、モチベーションになって調子を上げていくのか、メンタル的な部分も絡んできます。
我々は見ることしかできませんが、そんな選手の気持ちも想像すると、ますますアツくなってきますね。
といったところで、今回の記事はここまでです。
今後もいろいろな記事を書いていくので、こういう記事が読みたいといったコメントがあれば、どしどし書いていってください!
では、また次回の記事でお会いしましょう~
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