2023年シーズン最初のグランドスラムである全豪オープンが幕を閉じました。
上位2シードが2回戦までに姿を消すという荒れた大会でしたが、結果はどうだったのでしょうか?
早速結果を見ていきましょう!
ドロー・結果
ドローの全体図は前回の記事へ
ということで、優勝したのは世界ランク5位、過去9度の全豪オープン優勝を誇る第4シードのN・ジョコビッチでした!!
左足のハムストリングスを痛め、充分なパフォーマンスを発揮できたとは言えないかもしれませんが、2回戦のクアコー戦を除きすべての試合をストレートで下し、圧倒的ともいえる実力差を見せつけてくれました。
惜しくも決勝で敗れたチチパスは、これがグランドスラム2回目の準優勝です。
前回の2021年全仏オープンの決勝でもジョコビッチに敗れましたし、これでジョコビッチとの対戦成績は通算2勝11敗(9連敗中)です。
ネクストジェン世代までもがジョコビッチの被害者になっています。なんとか抜け出して、グランドスラム王者に名を連ねてほしいですね。
ジョコビッチが達成した記録
この大会で、ジョコビッチが達成した記録を一覧にしてみました。
- シングルスタイトル:93(ナダルを超えて歴代単独4位)
- グランドスラムタイトル:22(ナダルと並んで歴代最多)
- グランドスラム決勝進出回数:33(歴代最多)
- 世界ランク1位達成時の急上昇記録:5位→1位は史上初
- 単一グランドスラムでの二桁優勝:ナダルの全仏に続いて2つ目
- 全豪での連勝記録:28連勝(過去最多)
- グランドスラム獲得時の年齢:35歳7ヶ月(歴代7番目の高齢)
といった感じでしょうか。
少し細かく見ていきましょう。
シングルスタイトル:93
ツアーレベルでのシングルスタイトルの合計がこの全豪で93になりました。これは、オープン化以降では歴代4番目となる記録です。
ちなみにTOP5は以下の通りです。
- コナーズ:109
- フェデラー:103
- レンドル:94
- ジョコビッチ:93
- ナダル:92
あと1勝でレンドルとならび歴代3位にも並びますし、100勝達成も見えてきました。
この93勝の内訳もすさまじく、
- グランドスラム:22勝
- ツアーファイナル:6勝
- マスターズ:38勝
- ATP500:15勝
- ATP250:12勝
となっており、93勝の内66勝がいわゆるBIGタイトルと呼ばれるマスターズ以上の大会での優勝となっています。
BIGタイトルの獲得数では、ナダルの59勝(オリンピック込)、フェデラーの54勝と大きく差を開けています。まさしく歴代最強と呼ぶにふさわしい記録ではないでしょうか。
グランドスラム決勝進出回数:33・グランドスラム獲得数:22
こちらは男子に限りますが、両方とも歴代最多の記録となっています。これは女子も含めたデータを見ていきましょう。まずはグランドスラム決勝進出回数ですが、
- クリス・エバート:34回
- セレナ・ウィリアムズ/ノバク・ジョコビッチ:33回
- マルチナ・ナブラチロワ:32回
- ロジャー・フェデラー/シュテフィ・グラフ:31回
といった記録になっています。もう一回決勝進出を果たせば歴代最多のエバートに並びます。
グランドスラムの決勝に進むというのは、それだけでも後世に語り継がれる名選手に名を連ねるわけです。感覚がおかしくなっちゃってますね…
グランドスラム獲得数を見てみると、
- セレナ・ウィリアムズ:23勝
- シュテフィ・グラフ/ノバク・ジョコビッチ/ラファエル・ナダル:22回
- ロジャー・フェデラー:20勝
といった感じです。こちらもあと1勝で歴代最多になる記録です。次のグランドスラムは全仏なので、ナダルに先を超されそうな気がしますが、こちらの記録も達成してほしいですね。
グランドスラム獲得時の年齢:35歳7ヶ月(歴代7番目の高齢)
35歳7ヶ月でのグランドスラム獲得は歴代でも7番目の記録になります。
- ローズウォール:37歳1ヵ月(全豪)
- フェデラー:36歳5ヵ月(全豪)
- ローズウォール:36歳4ヵ月(全豪)
- ナダル:35歳11ヵ月(全仏)
- フェデラー:35歳10ヵ月(ウィンブルドン)
- ローズウォール:35歳10ヵ月(全米)
に次ぐ記録なわけです。これに関してはローズウォールが怪物過ぎる記録ですが、2年後の全豪でジョコビッチが優勝すれば、これも塗り替えれます。
今回のテニスを見ていると、それも全然不可能では無さそうなのが怖いところです。これからどういった記録が打ち立てられていくのか、とても楽しみになってきましたね。
ランキング変動(TOP20)
この全豪オープンをうけて、ランキングは以下のように変動しました。
- ジョコビッチ 1(+4)
- アルカラス 2(-1)
- チチパス 3(+1)
- ルード 4(-1)
- ルブレフ 5(+1)
- ナダル 6(-4)
- フリッツ 8(+1)
- ルーネ 9(+1)
- ハルカッチ 10(+1)
- ノーリー 11(+1)
- メドベデフ 12(-4)
- ハチャノフ 13(+7)
- ズベレフ 14(-1)
- ティアフォー 15(+2)
- カレーニョブスタ 16(-1)
- シナー 17(-1)
- ムゼッティ 18(+1)
- ポール 19(+16)
- キリオス 20(+1)
今年優勝のジョコビッチがアルカラスを抜いて再びランキング1位へ返り咲きました。ただ、アルカラスとのポイント差はわずか300ほど。サンシャインマスターズへの出場ができないジョコビッチはポイントを増やすのが難しいです。
再びアルカラスが1位を奪還するのか、あるいは今回準優勝で3位までランキングを上げてきたチチパスが1位を奪還するのか、注目ですね。
そして、前年優勝のナダルは6位へ、昨年準優勝だったメドベデフは12位まで後退しました。
特筆すべきは、アメリカのT・ポールですね。今回初めてグランドスラムベスト4まで勝ち残り、ランキングも35位から一気に19位へ上がりました。
その他、ベスト8に入ったレヘチカは32ランク上げて39位へ、シェルトンは45上げて44位へ入ってきました。今後このあたりの選手がどこまで活躍するのか、注目していきたいと思います。
まとめ
今回の全豪オープン、みなさんはどうでしたか?個人的には、4Rのジョコビッチvsデミノー戦から、薄々結果は見えていたので、最後も「やっぱりな」という感じでした。
ただ、ジョコビッチに限らずですが、これまでの歴史を今の選手が塗り替えていくのは見ていてとても面白いです。まだ破られていない数々の記録をジョコビッチが破ることができるのか、そして、ジョコビッチが立てた記録を誰かが塗り替えることができるのか。
これからのテニス観戦も楽しくなりそうです。
といったところで、今回はここまでです。ではまた、別の記事でお会いしましょう。
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