2月はビッグイベントが無い分大会がとても多く、テニスファンにとっては垂涎の1か月になりますね。
最初の1週間は、ATP250大会が同時に3大会開催されます。早速各大会の結果を振り返っていきましょう!
【ATP250】ダラス【ダラスオープン】
アメリカのテキサス州ダラスで開催される250大会です。同時期の大会の中では最も賞金総額が多く、規模は一番大きいですね。
昨年はオペルカがブルックスビーとのアメリカ対決を制し優勝しました。今年はどうなったのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
決勝はアメリカのビッグサーバー、今大会第5シードのイズナーと、シャポバロフやフリッツといった強豪を破ってきたノーシードの吴易昺(ウー・イービン)の対戦になりました。
イズナーがその実力(サーブ)を遺憾なく発揮し、44本のサービスエースを叩き込みます。すべてのセットでタイブレークに突入し、最後までどちらが勝つかわからない勝負でしたが、結果は6-7(4) 7-6(3) 7-6(12)でウーが勝利を収めました。
中国勢としては、初めてのATPツアー決勝。そしてそのまま初めての優勝を果たしました。
勝利したウーは250ポイントを獲得し、ランキングを39上げ58位まで急上昇。TOP50入りも近いですね。
西岡のキャリアハイ更新や、クオンの2度目のタイトルに続き、最近アジア勢が本当によく頑張っています。この調子でアジアテニス界がもっと盛り上がってくれればいいですね。
一方惜しくも敗退したイズナーですが、気づけばもう37歳(今年で38歳)なんですね。TOP100プレイヤーでは最高齢ですが、まだまだ続けれそうですね。
ちなみに、現在キャリアのサービスエース記録が14000本超で歴代1位です。この記録はいったいどこまで伸びるのか非常に楽しみです。
【ATP250】モンペリエ【南仏オープン】
フランスはモンペリエで行われる250大会です。翌週のロッテルダム(ATP500)に出場する選手はほとんどこの大会に出場するのではないでしょうか。
昨年はブブリクがズベレフを下し、初優勝を飾りました。では今年の結果を見ていきましょう。
ドロー
決勝ハイライト
結果
決勝戦は、第2シードのシナーが順当に駒を進め、ルースブオリ・チョリッチ・ルーネというシードを倒し勝ち上がってきたクレシーとの対決になりました。
クレシーは最近絶滅危惧種となっているサーブ&ボレーヤーです。最近のテニス観戦にはなかなか無いテンポのポイントが多くて、とても面白かったですね。
決勝ではシナーがきっちりサーブを攻略し、7-6(3) 6-3で勝利を収め、自身7度目のタイトルを獲得しました。
シナーはこれまで決勝に進出した大会は、ハルカッチに敗れた2021年のマイアミ以外すべて優勝しています。勝負強さが出ていますね。
惜しくも敗れたクレシーですが、サーブ&ボレーヤーはハマれば誰にでも勝てる可能性があることを今大会で証明してくれたような気がします。
シード選手からしたらこれほど序盤に対戦したくない選手はいないでしょうね。これからもいろんな大会を荒らしてくれることでしょう。
今回の準優勝で、ランキングは11上げて40位になり、TOP50復帰を果たしました。
【ATP250】コルドバ【コルドバオープン】
南米クレーシーズンの開幕戦は、アルゼンチンのコルドバで開催される250大会です。
欧米での大会はハードで行われますが、こちらはクレーコートです。4月からのクレーシーズンを前にクレーコーターたちが南米に集結し、雌雄を決します。
昨年はラモス=ビノラスがタビロに勝利し優勝に輝きました。今年はどうなったのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
第1シードのシュワルツマン含むトップハーフの3人のシードが全員初戦敗退するという波乱の中、昨年からメキメキと頭角を現している地元アルゼンチンの若手、第4シードのバエズが決勝へ駒を進めます。
相対するのは、これがツアー2度目の決勝進出となる同じアルゼンチンの第6シード、コリアです。
同郷対決を制したのは22歳のバエズで、6-1 3-6 6-3で勝利。昨年のエストリルに続き、ツアー2度目のタイトル獲得となりました。
バエズは身長が170cmしかなく、ツアーで最も小柄な選手の1人です。こういった小柄の選手はやっぱり応援したくなりますね。
この優勝でランキングを11上げて36位へ浮上。キャリアハイは31位なので、今年はTOP30入り目指して頑張ってほしいですね。
一方惜しくも敗れたコリアですが、今回の準優勝でランキングを18上げて49位へ。これがコリアにとってのキャリアハイになります。
コリアは来月には31歳にもなるベテラン選手です。若手選手に負けずに、まだまだ頑張ってほしいです。
ランキング変動(TOP20)
今週はトッププレイヤーがそこまで大会に出場していなかったので、大きなランキング変動はありませんでした。
- フリッツ 7(+1)
- アリアシム 8(-1)
- メドベデフ 11(+1)
- ノーリー 12(-1)
- シナー 14(+3)
- ティアフォー 15(-1)
- カレーニョ ブスタ 16(-1)
- ズベレフ 17(-1)
- ポール 18(+1)
- キリオス 19(+1)
- ムゼッティ 20(-2)
モンペリエで優勝して250ポイントを獲得したシナーがランキングを3つ上げて14位まで浮上してきました。
また、ダラスでベスト4に入ったフリッツは45ポイント追加し、自己最高の7位へ浮上です。
まとめ
というわけで、今週はウー・シナー・バエズがそれぞれ優勝する形となりました。
様々な選手が活躍する群雄割拠の時代。いったい抜け出すのは誰になるのか、非常に楽しみです。
いよいよ来週からATP500大会が開催されますし、世界ランク1位奪還を狙うアルカラスもツアーに戻ってきます。
来週も目が離せない1週間になりそうですね。
といったところで、今回はここまでです。ではまた、別の記事でお会いしましょう~
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