2023年クレーシーズンに突入して、最初の1週間が終了しました。
今回はその開幕戦3大会。ヒューストン、マラケシュ、エストリルの結果を振り返っていきます!
最近不調だった元世界ランク2位のルードや、若手のムゼッティらの結果は復活できたのでしょうか。早速見ていきましょう!
【ATP250】ヒューストン【全米男子クレーコート選手権】
アメリカのヒューストンで行われるATP250大会です。昨年はオペルカがイズナーとのビッグサーバー対決を制し優勝しました。
今年は悪天候の影響で2日の間ほとんど試合ができず、後半2日で4試合行わなければならない非常に過密なスケジュールで、体力・精神力のタフさが求められる試合になりました。
そんな大会を勝ったのはいったい誰だったのでしょうか。
ドロー
決勝ハイライト
結果
トップハーフからは第1シードで地元のティアフォーが1セットも落とさない完璧な勝ち上がりを見せ、決勝へ進出。クレーで初めてのタイトルを狙います。
ボトムハーフからは第8シードで23歳の若手、エチェベリーが躍進。今季2度目のツアー決勝へ駒を進めます。
両者は初めての対戦。2人とも体力的にはかなり厳しいかと思われましたが、そのようなそぶりは一切見せず、ほぼ互角の戦いを繰り広げます。
試合はタイブレークまでもつれ込みますが、地元の声援を受けたティアフォーが経験とTOP選手の意地を見せつけ7-6(1) 7-6(6)で勝利。
自身2度目のタイトル獲得、そしてクレーでは3度目の決勝で初めてのタイトル獲得となりました。
ティアフォーのタイトル獲得は2018年のデルレイビーチぶりで、実に久しぶりです。うれしいタイトル獲得になりましたね。
ランキングも一気に4つ上げて11位へ浮上。自己最高ランキングを更新し、いよいよTOP10を射程圏内に捉えました。
惜しくも準優勝に敗れたエチェベリーでしたが、最近存在感が非常に大きくなっています。
今年のサンティアゴで初めてのツアー決勝へ進出したと思ったら、早くも2度目のツアー決勝です。ランキングも一気に14上げて自己最高の59位へ上昇。
ツアータイトルを獲得するのも時間の問題です。バエズ・セルンドロらに続いて、またアルゼンチンからクレー強者が出てきましたね。
【ATP250】マラケシュ【ハサン2世グランプリ】
モロッコのマラケシュで行われるATP250大会です。アフリカ大陸で行われる唯一のATPツアー大会ですので、普段見慣れない選手も多く参戦しています。
立地的に穴場大会になりやすく、是が非でもランキングポイントが欲しい選手たちが集まる大会です。
昨年はゴファンがモルチャンとのノーシード対決を制し優勝。今年の結果は?
ドロー
決勝ハイライト
結果
トップハーフからは、1回戦で同じフランスの第6シード・ガスケを破り、そのままの勢いで第1シードのムゼッティらを倒したノーシードのミュレールが初めてのツアー決勝へ進出。
ボトムハーフからは、これまたノーシードのカルバレス バエナがクレシー・グリークスポール・エバンスといったシード勢を次々と倒し、自身2度目の決勝へ進出。
両者ともにノーシードからの勝ち上がりですが、対戦成績はバエナから1勝0敗。更にバエナは2019年のキトでの優勝経験もあり、バエナが優勢かと思われていました。
バエナはその期待を裏切らず、1stセットを奪われるも4-6 7-6(3) 6-2で優勝。自身2度目のタイトルを獲得しました。
ここまで決勝へ進出した2大会とも優勝を果たし、ここぞの場面の勝負強さが出ていますね。
ランキングは一気に33も上げて49位へ急上昇。自身初めてとなるTOP50入りを果たしました。
一方、初めてのツアー決勝では惜しくも準優勝に終わったミュレールでしたが、こちらもランキングを30と大きく上げて96位へ上昇。こちらも自己最高ランクを更新し、初めてのTOP100入りを果たしました。
ノーシードからの躍進は、やはり見ていて気持ちが良いですね。
【ATP250】エストリル【ミレニアムエストリルオープン】
ポルトガルのエストリルで開催されるATP250大会です。
昨年は4月の後半に開催されていた同大会ですが、今年は4月前半に開催されます。
昨年は若手のバエズがティアフォーを下して初めてのタイトルを獲得。バエズは今年も参戦しています。2連覇はなるでしょうか?
ドロー
決勝ハイライト
結果
トップハーフからは、ここ最近連勝していなかった第1シードのルードが本来の力を取り戻して決勝へ。やはり彼はクレーで輝きますね。
ボトムハーフは第6シードのケツマノビッチが絶好調。失セット0で決勝まで勝ち上がります。
過去の両者の対戦は2勝0敗でケツマノビッチがリードしていますが、その2勝は両方ハードコート。クレーではローママスターズの予選での試合があり、その時はルードが勝っています。
どっちが勝ってもおかしくないこの試合でしたが、試合は元世界ランク2位のルードが有利に進めていきます。
最後はルードがタイブレークを制し、6-2 7-6(3)で勝利。復活を印象付けました。
ルードはこれがツアー10度目の優勝。その全てがATP250大会です。これほどATP500以上の大会に優勝できないのはガスケ以来じゃないでしょうか。
この優勝でランキングは4位に浮上。このまま全仏4シードに入れるといいですね。
ケツマノビッチは敗れたものの、勝ち上がりでは圧倒的な強さを見せつけてくれました。
今年はデルレイビーチでも決勝まで進んでおり、1年に複数回決勝へ進むのはこれが初めてです。今シーズン好調を見せているので、どこかでキャリア2つ目のタイトルを獲得してもおかしくないと思います。
ランキングは6つ上げて34位に。全仏までに32シードまでに入れると非常に大きいですが、失効がそれなりに控えているので、踏ん張りどころですね。
ランキング変動(TOP20)
参加していた人数が少ないので、変動は控えめです。
ルーネは昨年のサンレモCHの失効が入り、順位を一つ落とします。それに伴い、シナーが8位へ上昇。自己最高ランキングを更新しました。
また、ヒューストン優勝のティアフォーも一気にランキングを上げて自己最高ランキングの11位へ上昇。TOP10入りをついに射程圏内に入れてきました。
来週の失効は昨年のモンテカルロです。ズベレフの360ポイントがかなり厳しく、ディフェンドできないといよいよTOP20落ちも秒読みになってきます。
来週はかなり大きくランキングが動きそうですね。今年のモンテカルロのドローはこちら
まとめ
今週は、ティアフォー・カルバレス バエナ・ルードの優勝で幕を閉じました。
やはりクレーシーズンは、白熱したラリー戦が繰り広げられてとても面白いですね。
来週はいよいよ最初のマスターズ・モンテカルロです!全仏に向けて大きくスタートダッシュをきるのはいったい誰になるのでしょうか!
といったところで、今回の記事はここまでです。また別の記事でお会いしましょう~
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