2023年シーズン最後のマスターズ、フランスのパリで行われたロレックス・パリマスターズが閉幕しました。
ツアーファイナル出場がかかる選手も多く、年末のランキングにも大きな影響を与える大会です。
2回戦から第2シードのアルカラス・第3シードのメドベデフが敗退し、大波乱の連続となった今大会を制したのは一体誰なんでしょうか!?
早速見ていきましょう!
ドロー
準決勝
準決勝① (1) N・ジョコビッチ vs A・ルブレフ (5)
https://www.atptour.com/en/players/atp-head-2-head/novak-djokovic-vs-andrey-rublev/d643/re44
胃の不調を訴える中、前年の決勝で敗れたルーネにリベンジを達成した絶対王者のジョコビッチがパリマスターズ9度目の準決勝に進出。
対するは、モンテカルロでマスターズ初優勝を飾り過去最高のシーズンを過ごしている第5シードのルブレフです。
両者の対戦はジョコビッチから4勝1敗。現在ジョコビッチの3連勝中です。
更にジョコビッチは、これまでパリマスターズ準決勝に進出した8回の全てに勝利しています。
今回もジョコビッチが優位かと思われましたが、この日のルブレフは抜群のプレーをしていました。
第1ゲームでいきなりジョコビッチがブレークするも、第2ゲームの長期戦を制しブレークバック。
そのままセット終盤までキープが続き、最後はルブレフがブレークして1stセットを先取します。
ですがここからがジョコビッチの本領発揮。第2セットもキープが続いてタイブレークに突入すると一気にギアを上げ第2セットを奪取。
第3セットもほぼ互角の戦いになりましたが、最後はルブレフがダブルフォルトを犯し5-7 7-6(3) 7-5でジョコビッチが勝利。
このパリマスターズでは9度目の決勝進出となりました。
これでルブレフはジョコビッチ相手に手痛い4連敗となりました。順調にこの世代もジョコビッチの被害を受け続けていますね。
準決勝② G・ディミトロフ vs S・チチパス (7)
https://www.atptour.com/en/players/atp-head-2-head/grigor-dimitrov-vs-stefanos-tsitsipas/d875/te51
第3シードのメドベデフを下し、上海マスターズ覇者で最近好調のフルカッチをも下したノーシードのディミトロフの次の壁は第7シードのチチパスです。
対戦成績はディミトロフから1勝6敗で、チチパスの5連勝中です。
ランキングや対戦成績はチチパスが優位ですが、最近のディミトロフは一味違います。
北京ではルーネを、上海ではアルカラスを、そしてこのパリではメドベデフを下しています。
3位まで上りつめた全盛期の2017年ばりの強さを32歳にして見せつけてくれています。
もう一度ビッグタイトルを獲るラストチャンスという意気込みもあったかもしれません。
このチチパスとの対戦も、まさに全盛期のディミトロフのテニスだったと思います。
ファイナルセットタイブレークまでもつれた試合は、ディミトロフのパッシングショットで幕を閉じ、6-3 6-7(1) 7-6(3)でディミトロフの勝利となりました。
実はディミトロフのマスターズ決勝進出はこれが2度目。キリオスを下して優勝した2017年のシンシナティ以来です。
2度目のビッグタイトル獲得なるか。決勝を見ていきます!
決勝 (1) N・ジョコビッチ vs G・ディミトロフ
https://www.atptour.com/en/players/atp-head-2-head/novak-djokovic-vs-grigor-dimitrov/d643/d875
随分懐かしいカードになりましたね。
ということで、30歳超え同士のマスターズ決勝になりました。
2度目のマスターズ制覇をかけてディミトロフが戦うのは、これまで1勝11敗。現在9連敗中の絶対王者ジョコビッチです。
この世代の選手は、全盛期にジョコビッチ含めてBIG4に完膚なきまでに叩きのめされていますし、ジョコビッチからしても情報は充分にあるので、対策は容易でしょう。
今回はディミトロフを応援するという声はとても多かったですが、試合はワンサイドゲームに。
第1、第2セット共に一つずつジョコビッチがブレークして、6-4 6-3でジョコビッチの勝利。パリマスターズ7度目の優勝。そしてマスターズ40度目の優勝を果たしました。
また、この優勝が自身97度目の優勝となり、フェデラーの103勝まであと6勝です。コナーズの107勝もいよいよ視野に入ってきましたね。
ビッグタイトルに限定すると、これが70度目の優勝です。これだけでボルグやサンプラスといったレジェンドたちの優勝回数を抜かしてしまうのですから、いかにおかしい記録かが分かって頂けると思います。
ジョコビッチはまだまだ記録を伸ばすことに意欲的です。今年はすでに6度の優勝を果たしているので、来年も同じペースだとフェデラーを抜かし、2年後にはコナーズも抜かしてしまうことになります。
一体いつまでテニス界を席巻し続けるのでしょうか・・・
ランキング変動(TOP20)
優勝したジョコビッチは400ポイントをプラスしてアルカラスとの差を広げました。
失効ポイントを含めると1490ポイント差ですので、ツアーファイナルでジョコビッチが全敗かつアルカラスが全勝優勝しない限りは今年の年末1位はジョコビッチで決まります。
ルーネは10位まで落ちましたが、ツアーファイナルの失効で、ルードとフリッツが落ちるので8位以上は確定しています。
そして準優勝のディミトロフは14位までランキングを戻しています。今年の4~5月ごろはTOP30からも落ちましたが、まだまだやっていけそうですね。
TOP20でまだ試合が残っているのは、ツアーファイナル出場者と、メスにエントリーしているデミノーとハチャノフの合計10名ですので、ここから大きくランキングが変わることはほぼ無いと思われます。
まとめ
ということで今年最後のマスターズはジョコビッチの優勝で幕を閉じました。
昨年にアルカラスが台頭して、ようやく時代が変わるかと思われましたが、結局今年もジョコビッチの年になりそうですね。
ここまでわずか11大会しか参加せず、その内6大会で優勝。ハードコートに関しては1度しか負けていないという、とんでもないシーズンでした。
とはいえ、まだアルカラスにもチャンスは残されています。
今年の1位を決めるツアーファイナルまであと1週間!最後まで楽しみ尽くしましょう!!
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